2007-02-08

パラレルワールドとはどんなものか

パラレルワールド。この概念は宇宙が誕生するときに生じるずれによって時間のスタートが異なる空間が無数に生じると言うことから来ている。(らしいw)

先ずはこの概念の構造から行きます。
以前、パラレルワールドは僕が前に書いた図のようにではなく、分岐点によって作られる分かれ道がたくさん存在する裾広がりなものではないか、と言われたことがある。
このことに対する答えはこうだ。分岐点によって、変わってしまうのは状態の方であり、空間が分岐点によって別れることは無い。例えば、箱の中にリンゴがあるかどうかと言うことを分岐点とする。ある、ないの二通りの状況が生じることがある。(もちろんそれ以上の選択肢もある。)しかし、ここに箱というモノ自体が無ければ、この分岐点(リンゴがあるかないかの問題文)が存在しない。
つまり、分岐点によって、多様になって行くのは状況であるが、その状況が存在するための空間が必要となる(この場合の箱)。リンゴがあるかないかによって、箱が増えたりすることは無い。このことと同じように、空間が裾広がりになって行くことは無く、その存在自身は変わることは無い。
空間の中の状況の可能性を示すことに裾広がりして行く樹形図を用いることは可能だが、空間はそれとは関係ない。だから僕はあのような図を使って、パラレルワールドの構造を考えている。

では、今度は平行に並んでいる軸の中の状況はいったいどのようになるのかを考えてみる。
僕が前に、世の中は確率で成り立っているとと考えている、と言ったことがある。そこは正にこのことを考えるために示したものでした。つまり、いつ、どのような分岐点が現れるか、またその分岐点に対する選択がどのようになされるかと言うことは、その時々の確率でしか求められないことだと思うのです。ちょうど分子のβ崩壊のように。
それに、以前パラレルワールドの構造に関する問題の時で、もしパラレルワールドが有限個だとしたら、ループの一周期を満たない軸では、違った道を歩むと言うふうな結果にたどり着いた。つまり、場合によっては、同じ道を進むことが出来ないのです。
そこで僕が最初の頃から考えていたもう一つのことは、もしパラレルワールドが存在しても、それぞれの軸が全く同じような状態でいることはほぼ不可能に等しいのではないかと言うことです。それはなぜかというと、今ある状況は、これまで全ての分岐点でなされた選択によって成り立っているからだ。

パラレルワールドであるが故の矛盾を、次回さらに考えてみます。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

 私はifパラレル支持かな。先日は「あぁそうかー」と半ば納得しかけたけど、promeの提示した答えで想定されてたのとはちょっと違う構造になれば、ifパラレルもまだまだ捨てたもんじゃなくなると思ってね。
 説明すると、そもそも図はない。あるとしても樹形図じゃなくて、同じ時点から始まっている無数の平行線になる。箱の中のリンゴの有無で分岐して一本の軸が二本の軸になるんじゃなくて、もともとリンゴのある軸とない軸が存在した、ということ。リンゴについての問題が生じるまでは全く同じ内容だった二本の軸が、そこでようやく違う軸であると示されるわけだ。

 ついでに言うと、始まりが少しずつずれてるパラレルは個人的にはあまり納得いかないんだよね。理由を以下に記します。
 一つ目は、それぞれの軸の時間的差がどの程度なのかってこと。一秒くらいなのか、十のマイナス何乗秒なのか。
 二つ目は、それぞれの軸の歴史は同じなのか違うのか。promeの考察を見る限り、(a軸の自分とb軸の自分がちゃんと存在しているから)どの軸も同じ歴史を辿るみたいだけど……。a1軸がb1軸に干渉して、a2軸がb2軸に干渉して……ってすると、いつかan軸とb1軸が重なってしまうと思うんだけど、そうなると「辿る歴史は同じ」って前提が変わってしまうよね。
 三つ目は、無限個の軸があったとしたときに、それぞれの軸の差がどのくらい小さなものであっても、数多の軸を隔てた二本を比べると数秒単位どころか年単位の差が生じる可能性があるってこと。一つ目の理由の答えがどうあれ、この問題は発生してしまう。地球誕生前の軸と地球消滅後の軸が同時に存在しても、違和感こそあれど理論的には問題なしということになるのかな。
 四つ目は、有限個の軸があったとしたときに、軸間移動でのタイムスリップが成功すると先発軸と違う歴史を歩む後発軸が出来上がってしまうってこと。二つ目の理由に近いね。まぁこれは戯言に近いけど、タイムスリップが不可能なら、或いはそもそも各軸が違う歴史を歩むものであるなら問題にならない。

 一気に色々書いてしまって申し訳ない。
 あと、“ついでに”の方が明らかに長いのは触れないでほしい事実w