2007-02-25

IAMAS 2007感想 その1 

前に言っていた通りIAMASに行ってきました。同伴者はmaricoさんとyouさんとなぜかS先輩・・・w 加えてマヨマヨは途中参加。
で、ほぼ一日をかけていろいろ見て回ったけど、ものすごく面白かった。アイディアもいいし、それを支えるきちんとした技術力もすごくよかった。
で、その中にあるもののいくつかの感想を書いて行きますが、大まかに分けて三種類。一つ目はアルゴリズムシステム系(勝手にネーミングw)。外界から入力された情報をある一定のアルゴリズムにかけて、その結果をフィードバックする種類。二つ目はUI、ユーザーインターフェイス。三つ目はその他で僕が面白いと思ったものをいろいろとチョイスします。

今回は一つ目  アルゴリズム

この展覧会で自分的に最も面白いと思った作品は吉田麻実子さんのfickle echoesです。

上にぶら下がる振り子の音がインプットデータで、その下に位置するガラスが起こす共鳴がアルゴリズム、そして生まれてくる音がアウトプットデータ。言葉にするとなんだか複雑だけど、実にシンプルで、身の回りにある様々なガラスの器がこんなにもしたたかに連動しているのかと思わせられました。美術史的な評価はとりあえずさておき(もしかしたら昔の焼き増しだと言われるかもしれないが)、何時間でも床でじっとして聞き入ってしまいそうな作品でした。

上の作品と同じように実際のものがアウトプットをするということで、邂逅 わくらばという作品がすごく面白かった。

砂利を踏む→間→踏んだところが小さく跳ねる。という仕組みの作品。アルゴリズムは電子回路によって制御されているけれども、まるで自分の知らない他人(あるいは自分)が追ってくるように、とても不思議な存在感を感じさせる。
人の行為が物理的に跳ね返ってくる。またそこから不在の何かを感じさせる。楽しくて不思議な作品でした。さらに砂利の反応を細かく突き詰めて行くともっと面白いと思いました。

今回のポスターはとてもカラフルなシャボン玉模様だったが、実はそれも一つのアルゴリズムシステムでした。IAMASアカデミー(専門学校)生の坂本恭子さんの作品のテキストからグラフィックをつくるです。

構造としては、まず一つの文を単語レベルに分解する。最初の文字で色、単語の字数で大きさを決め、並べて行く。句読点までに一行として、そのつど配置を新しく決める。
全てのひらがなに色を割り当てて、あとは作者の用いる単語で全てが決まって行く。作品として展示した中に「銀河鉄道の夜」や芭蕉の俳句集もあって、作家によって全く違う秩序が出るところが面白かった。

入力した音をビジュアル化して、オブジェのように扱えるようにするパフォーマンスの作品もありましたが、時間が合わなかったため見れませんでした。これはちょっと残念でした。その他にペンタブで入力された位置情報を元に、筆の加速度を音と3D座標で見せるような作品もありました。S先輩に自分はこのようなアルゴリズムシステムが好きと言ったら、最近の流れとしていろんな作品があることを教えてもらいました。こう言ったものは結局アウトプットの落とし込むところがすごく重要で、いろんなうまいアイディアは自分なりに消化する必要があるなーと思いました。

ちなみに関係ないけど、学校の課題で自分の作ったFlashもこう言ったタイプの作品だったので、ちょっと公開します。
その1 バブル
その2 ネオン
Action Scriptと色の扱い方がまだ結構未熟なので、温かい目で見てください。おまけに重いです・・・汗

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